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どれを選べばいい? 出産祝いを入れるご祝儀袋の選び方

身内や友人、勤め先の同僚や先輩などに赤ちゃんが生まれたときに贈る出産祝い。ベビー服などの品物でお祝いしてもよいのですが、これから何かと物入りになることを考えて、お祝い金を贈ることもおすすめです。その際に気をつけたいのが、お祝い金を包むご祝儀袋の選び方。社会人としてのマナーと礼儀をわきまえたご祝儀袋を用意しましょう。分かりやすく解説します。

出産祝いのご祝儀袋として避けたほうがよいもの

出産祝いを贈る際のご祝儀袋にはマナーがあり、ご祝儀袋であれば何でもよいというわけではありません。避けたほうがよいものは以下になります。

水引が印刷されているもの

水引が印刷された簡易なご祝儀袋を使うことは控えましょう。印刷の袋は、おもに心づけやお礼など、金額が少ないときに使われるものです。赤ちゃんの誕生という人生の節目とも言えるお祝い事には向いていませんし、安っぽい印象になってしまいます。

水引が「結び切り」や「あわび(あわじ)結び」のもの

固く結ばれてほどけない「結び切り」や「あわび(あわじ)結び」の水引は、結婚のように、二度繰り返さないほうが望ましいお祝い事に使われます。

出産は何度あってもおめでたいことですから、「結び切り」「あわび(あわじ)結び」の水引は避けましょう。

水引が10本のもの

10本の水引が使われているご祝儀袋は、婚礼を祝うもの。出産祝いには使いません。お祝い事の水引の本数は、縁起の良い奇数で基本は5本、簡素化したものが3本、豪華にしたものが7本です。なお婚礼用の10本は、偶数ではなく「5本が2倍」という考え方によるもの。華やかさと同時に「十分に満たされている」という意味合いを兼ね備えています。

表書きに「寿」と印刷されているもの

寿」は縁起の良い言葉ですが、結婚祝いのときに使うものです。出産祝いには使いませんので、気をつけましょう。

出産祝いにふさわしいご祝儀袋の選び方

出産祝いにはどのようなご祝儀袋がふさわしいのでしょうか。以下に注意して選びましょう。

水引は紅白の蝶結びで

まずは、水引の色とかたちです。紅白で、蝶結び(花結びとも呼ばれます)になっているものを選びましょう。蝶結びは、すっとほどけて何度も結び直せることから「何回繰り返されても喜ばしいお祝い事」に使われます。

ご祝儀袋の色は白で

ご祝儀袋を買いに行くと、ピンクやブルーなどカラフルにデザインされた袋が目につきます。しかし、お祝い事の基本の色は白。白いご祝儀袋を選びましょう。

ただし、贈る相手がとても親しい友人であれば、親愛の気持ちを込めてデザイン性の高いご祝儀袋を選んでも良いでしょう。

出産祝いの金額相場は?

出産祝いの金額の相場は、自分の立場や出産した人との関係性によって変わるため一概にはいえないのですが、おおむね次のようになります。

友人や知人の場合は3,000円~5,000円、親友と呼べるくらい仲の良い間柄の場合は5,000円~1万円程度。家族や親族の場合は、1~3万円程度が相場とされていますが、生まれた子の祖父母からは5万円や10万円が贈られるケースもあります。

会社の同僚の場合は3,000円~5,000円、上司など地位が上の方に対しては5,000円~1万円程度が目安です。

金額別! 出産祝いのご祝儀袋の選び方

ご祝儀袋は、とても豪華なものからシンプルなもの、かわいらしいものなどたくさんの種類が販売されていますが、選び方の基本的は包む金額に合わせること。ご祝儀袋のパッケージには、ふさわしい金額の目安が書かれているので購入の際にチェックしましょう。

金額が1万円前後のご祝儀袋の選び方

シンプルな蝶結びの水引があしらわれているものがおすすめです。1万円前後の場合は、凝ったデザインのご祝儀袋はあまり適さないといえます。しかし、明確な決まりがあるわけではありませんので、贈る相手との関係性などで判断すると良いでしょう。

金額が3~5万円前後のご祝儀袋の選び方

少し華やかな水引があしらわれているものを選んでみましょう。最近では、ガーゼハンカチなどで包まれた遊び心のあるご祝儀袋も人気なようです。

金額が5万円以上のご祝儀袋の選び方

5万円以上のお祝い金を包むのであれば華やかにアレンジされた水引のものでも大丈夫。また、サイズの大きめのものを選ぶと良いでしょう。

出産祝いのご祝儀袋の表書きの書き方

ご祝儀袋を購入したら、さっそく贈る準備をしましょう。表書きや中袋の書き方についてご説明します。

基本は筆で

表書きを書く際、正式には筆を使って楷書で丁寧に書きましょう。

もしも筆がない場合は筆ペン、筆の扱いに慣れていない場合は黒のフェルトペンなどで代用することもできますが、ボールペンはNGとされています。

また、喜びを表すときは黒い色を濃く鮮やかに出すことが基本です。筆の場合は墨を濃く摺り、筆ペンやフェルトペンの場合はインクがかすれないように気をつけましょう。

表書き

御祝」あるいは「御出産御祝」とするのが一般的です。ご祝儀袋に印刷された短冊が入っていることも多いので、その中から適したものを選んでも構いません。

下段に名前

表書きの下には、姓名または姓のみを記します。夫婦連名にする場合は、中央に夫の姓名を書き、左側に妻の名前のみを。このとき、妻の名前のほうが大きな文字にならないように気をつけましょう。

夫婦以外で連名にする場合は、2名なら右側が目上の方になるようにしてフルネームを記載します。3名以上になる場合は、代表者の名前を記した隣に「外一同(ほかいちどう)」と書き添えてください。

中袋の表

お金は中袋に入れてからご祝儀袋で包みます。もしも中袋がない場合は、白無地の封筒や半紙などにお金を入れましょう。中袋の表、中央には包んだ金額を「金参萬円」と漢数字で記します。

なお漢数字は、壱、参、萬という旧字体で書くことが基本です。最近はそこまでこだわらなくてもよいとされていますが、覚えておくと良いでしょう。

中袋の裏

中袋の裏面には、氏名と住所を記します。表書きを「外一同」とした場合は、裏に全員の氏名のみを書いても構いません。また、名前を書いた用紙を封入するという方法もあります。

出産祝いのお祝い金を包むときのマナー

お祝い事に包むお金は、新札を用意することがマナーとされています。結婚のお祝い同様、出産のお祝いでも新札を用意しましょう。持ち合わせがない場合は、銀行か郵便局に出向けば、古いお札と交換してくれます。

中袋に入れるお札は、肖像画が上にくるように向きを揃えます。なお、4万円、9円など縁起が良くないとされる「」「」がつく金額は避けましょう。

中袋にお札を入れたら、中袋をご祝儀袋に入れ、下からの折り返しが上にくるように重ねて水引を掛けます。

出産祝いを贈るタイミング

出産祝いを贈るタイミングは、生後7目目に名前をお披露目する「お七夜」から、生後1カ月頃に健康を祈って行われる「お宮参り」の間とされています。

生まれた赤ちゃんにも会いたいし「できるだけ早く」と思う方も多いかもしれませんが、産後すぐは、ママの体調も万全ではありません。また、お宮参り直前は、準備に追われていることも考えられます。そういった事情を考慮すると、生後2週間~3週間頃がお祝いを贈るベストタイミングといえそうです。

出産祝いに添えるメッセージ例文

出産祝いには、ぜひ祝福のメッセージを添えましょう。ただ、使う言葉にはちょっとした気遣いが必要です。ひとつは、「死ぬ、切れる、途絶える、流れる」などの忌み言葉は避けること。もうひとつは、「頑張って」「大変だとは思いますが」「苦労もあるでしょうけど」といった、プレッシャーや不安を呼び起こすような言葉は使わないことです。

ここでは、仲良しの友人と職場の先輩に向けたお祝いメッセージの例文を紹介します。

友人へ

赤ちゃんの誕生、おめでとう! かわいい天使ちゃんを囲んだ幸せな笑顔が目に浮かぶようです。気持ちばかりですが、お祝いを贈るので受け取ってね。

落ち着いた頃に、ぜひ赤ちゃんに会わせてね。楽しみにしています。

職場の先輩へ

ご出産、おめでとうございます。かわいい赤ちゃんが誕生したとの知らせに、部員一同大喜びです。

心ばかりですが、お祝いの気持ちをお贈りします。

赤ちゃんとご家族に笑顔があふれますようにと、お祈りしております。

出産祝いとしてお祝い金を贈る際のご祝儀袋の選び方についてお伝えしました。出産はおめでたいことですので、失礼のないようにご祝儀袋を選んでくださいね。ポイントは、水引が印刷されていないこと、水引のかたち、そして包む金額に合ったデザインを選ぶことです。


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