弔電のお返しは必要? 対応方法やお礼のマナー・お礼状の書き方を解説
弔電をいただいた際、「お返しは必要なのか」「どのようにお礼を伝えれば失礼にならないのか」と悩む方は少なくありません。特に、弔電だけの場合と、香典・供花・供物などをあわせていただいた場合では、必要な対応やマナーが異なります。また、弔事では言葉遣いやお礼状の形式にも独特の慣習があるため、基本を知らないまま対応すると不安を感じやすいものです。
当記事では、弔電のお返しが必要になるケース・不要なケースを整理した上で、お礼状を送るタイミングや書き方、個人宛て・会社宛ての文例まで分かりやすく解説します。
目次
1. 弔電のお返しは必要?
弔電をいただいた場合、基本的には高額なお返しの品を用意する必要はありません。弔電は、故人を悼み遺族を気遣う気持ちを伝えるためのものであり、遺族側は感謝の意を丁寧に伝えることが大切です。
一般的には、お礼状や手紙で感謝を伝える形が正式なマナーとされています。ただし、弔電とあわせて香典や供花などをいただいた場合は対応が異なるため、いただいた内容に応じて適切にお返しを行なう必要があります。
1-1. 弔電だけの場合はお返しは基本的に不要
弔電だけをいただいた場合は、基本的に品物によるお返しは不要です。弔電は参列できない方が故人への哀悼の気持ちを表すものであり、遺族はお礼状を送ることで十分に感謝を伝えられます。
葬儀後は、できるだけ早めに手紙やハガキでお礼を伝えると丁寧です。また、後日相手と直接会う機会があれば、「ご丁寧な弔電をありがとうございました」とひと言お礼を述べると、より礼儀正しい印象になります。親しい間柄であれば、電話で葬儀終了の報告とあわせて感謝を伝える方法でも問題ありません。
1-2. 弔電だけの場合でもお返しをしたい場合
弔電だけの場合でも、特に丁寧なお礼をしたいと感じるケースでは、お返しの品を用意しても問題ありません。ただし、一般的にはお礼状のみで済ませることが多く、高価な品物を送るとかえって相手に気を遣わせてしまう場合があります。
そのため、品物を贈る場合は、負担になりにくい「消えもの」を選ぶのが基本です。具体的には、焼き菓子、お茶、タオル、ハンカチなどがよく選ばれます。
2. 弔電のほかに何かいただいたときのお礼・お返しの対応
弔電に加えて香典や供花などをいただいた場合は、内容に応じたお返しが必要です。弔電だけのケースとは異なり、金品や供物への感謝を形にして返すことが一般的なマナーとされています。
また、お返しの時期や方法は、香典返しを当日に渡すのか、四十九日後に郵送するのかによっても変わります。相手に失礼がないよう、いただいた内容ごとに適切な対応を行なうことが大切です。
2-1. 弔電と香典をいただいた場合
弔電とあわせて香典をいただいた場合は、通常の香典返しを用意します。香典返しの相場は、いただいた金額の半額程度が一般的で、お茶やお菓子、タオルなどの「消えもの」がよく選ばれます。
当日返しを採用している葬儀では、会葬時に香典返しを渡すケースが多く、その際に弔電への感謝を伝えるお礼状を添えると丁寧です。一方、四十九日後に香典返しを発送する場合は、弔電へのお礼だけでも葬儀後早めに送ると、礼儀を尽くした対応になります。
2-2. 弔電と供物や供花をいただいた場合
弔電とともに供物や供花をいただいた場合は、品物の1/3~半額程度を目安にお返しを行ないます。供花の相場は1基あたり1万円~1万5千円程度、供物は5,000円~1万5千円程度が一般的です。
お返しには、食品や飲料、洗剤などの消耗品のほか、金額に応じて選べるカタログギフトもよく利用されています。発送時には、供花や供物への感謝だけでなく、弔電へのお礼も記載した手紙を同封すると丁寧です。四十九日にあわせて返礼品を送る場合でも、お礼状だけは早めに送付しましょう。
2-3. 弔電のほかに参列もいただいた場合
弔電を送った後に通夜や葬儀へ参列してくれた場合は、葬儀当日に直接お礼を伝えることが基本です。「ご丁寧な弔電までいただき、ありがとうございました」とひと言添えるだけでも、感謝の気持ちは十分伝わります。
直接お礼を述べることは、弔意に対する最も丁寧な対応とされています。そのため、葬儀の場で感謝を伝えられた場合は、後日あらためてお礼状を送らなくても失礼にはあたりません。ただし、特にお世話になった相手には、後日あらためて手紙を送るケースもあります。
3. 弔電のお礼に関するマナー
弔電をいただいた際は、感謝の気持ちを失礼のない形で伝えることが大切です。お礼には明確な決まりがあるわけではありませんが、送る時期や連絡方法には一般的なマナーがあります。特に、葬儀後は手続きや対応で慌ただしくなりやすいため、基本的なマナーを事前に把握しておくと安心です。相手への配慮を忘れず、丁寧な対応を心がけましょう。
3-1. お礼のタイミングは葬儀後1週間が目安
弔電へのお礼は、葬儀後1週間以内を目安に送るのが一般的なマナーです。葬儀が無事に終わったことを報告する意味もあるため、できるだけ早めに感謝を伝えることが大切です。
葬儀後は役所手続きや法要準備などで忙しくなりやすく、すぐに対応できない場合もあります。その場合は、お礼が遅くなったことへのお詫びを一言添えると丁寧です。慌ただしい状況でも、感謝の気持ちを誠実に伝える姿勢が大切になります。
3-2. お礼の気持ちは手紙やハガキで伝えるのが基本
弔電へのお礼は、手紙やハガキなどの書面で伝えるのが基本です。本来は直接訪問してお礼を述べるのが正式な形ですが、近年はお礼状で対応するケースが一般的になっています。弔事では、白無地や薄いグレーの便箋を使用すると落ち着いた印象になります。
一方で、メールやメッセージアプリは略式とされるため、親しい間柄を除いては避けるのが無難です。電話でお礼を伝える場合も、葬儀後なるべく早い時期に連絡すると丁寧な印象を与えられます。
4. 弔電へのお礼状の準備と書き方
弔電のお礼状は、故人を悼んでくれた相手へ感謝を伝える大切な手紙です。単にお礼を述べるだけではなく、葬儀が無事に終わった報告や、生前の厚意への感謝も含めて丁寧に記載する必要があります。
また、弔事特有の書き方や形式にも注意が必要です。失礼のない文面にするために、基本的なマナーや文例を事前に確認しておきましょう。
4-1. お礼状の基本的な書き方
弔電のお礼状には、弔電への感謝、葬儀が滞りなく終了した報告、生前の厚情への感謝を記載するのが基本です。最後には、喪主名や住所、「親族一同」などを添えて締めくくります。
書き出しには「謹啓」、結びには「謹白」や「敬具」を使用し、頭語と結語は正しい組み合わせにする必要があります。故人名は「故 ◯◯儀」「亡父 ◯◯儀」のように書くと丁寧です。また、弔電のお礼状は本来直接訪問して伝えるべき内容を手紙で代えるため、「略儀ながら書中にて失礼いたします」といったお詫びの一文も添えます。
弔事の文章では、句読点を控え、縦書きで作成する形式が伝統的なマナーとされています。便箋やハガキは白無地や薄いグレーを選び、封筒は一重の白封筒を使用すると落ち着いた印象になります。
4-2. お礼状の文例【個人宛ての場合】
個人宛てのお礼状では、弔電への感謝に加え、故人が生前お世話になったことへのお礼も丁寧に伝えましょう。格式を重視する場合は、「謹啓・謹白」を使用するとより丁寧な印象になります。
謹啓
このたび 故 ◯◯儀の葬儀に際しまして
ご多忙中にも関わらずご丁重な弔電を賜り 厚く御礼申し上げます
おかげさまで 滞りなく葬儀を執り行うことができました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
本来ならば拝眉のうえ御礼申し上げるべきところ
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます
謹白
令和◯◯年◯月◯日
〒◯◯◯-◯◯◯◯(住所)
喪主 ◯◯◯◯◯
親族一同
相手との関係性に応じて感謝の言葉を加えると、より気持ちが伝わりやすくなります。
4-3. お礼状の文例【会社宛ての場合】
会社宛てのお礼状では、個人宛てとは異なり、複数人に向けた挨拶を入れることがポイントです。会社名義で弔電をいただいた場合は、社員全体への感謝を意識した文面にします。
謹啓
皆様方におかれましては ご健勝のことと拝察申し上げます
このたびは 故 ◯◯儀の葬儀に際しまして
ご丁重な弔電を賜り 厚く御礼申し上げます
おかげさまで 滞りなく葬儀を済ませることができました
本来ならば直接お伺いして御礼申し上げるべきところ
略儀ながら書中をもちまして謹んで御礼申し上げます
謹白
令和◯◯年◯月◯日
〒◯◯◯-◯◯◯◯(住所)
喪主 ◯◯◯◯◯
親族一同
勤務先から経費で弔電を手配している場合は、会社の慣習によって口頭でのお礼のみとするケースもあります。その場合でも、忌引き明けの出勤時には上司や同僚へ丁寧に感謝を伝えることが大切です。
まとめ
弔電へのお返しは、弔電のみの場合であれば基本的に品物は不要とされており、お礼状や手紙で感謝を伝えることが一般的です。一方で、香典・供花・供物などをいただいた場合は、内容に応じた香典返しや返礼品を用意する必要があります。大切なのは、高価なお返しをすることではなく、故人を悼んでくれた相手へ感謝の気持ちを丁寧に伝えることです。
また、弔電のお礼では、送る時期や文章表現にも配慮が求められます。特に、お礼状では句読点を控える、略式であることへのお詫びを添えるなど、弔事特有のマナーを理解しておくことが大切です。基本的な流れや文例を把握しておけば、慌ただしい葬儀後でも落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
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