商品券は、現金のような生々しさがなく、しかも現金同様に使えるので、ギフトには便利な存在。しかし、出産内祝い(お祝い返し)に商品券を贈ることについては、気をつけなくてはいけないケースがあります。赤ちゃん誕生の内祝いでマナー違反をしないように、商品券を贈る際の注意を知っておきましょう。
出産内祝いに商品券を贈らない方が良いケース
出産内祝いで商品券を贈るべきではないとされるのは、どんなケースでしょうか?
出産祝いに商品券を頂いた場合
出産のお祝いに商品券を頂いた場合、内祝いを商品券にするのは避けましょう。半返しで「同じもの」を贈ることになるため、あまり気の利いていない贈答になってしまいます。
半返し以下の予算しかない場合
商品券では金額がはっきりと分かるので、半返し以下の額を内祝いにするときは、商品券を使わない方が賢明です。各種ギフトカードや図書券など、金券にあたるものは同じく避けるようにします。
出産内祝いとして商品券を贈る際のポイント
商品券は金券なので、何も添えずに贈るとドライな印象を与えてしまう可能性があります。商品券を贈る際は、以下のポイントに留意しましょう。
のし紙を付ける
商品券には、必ずのし紙を付けて贈ります。のし紙は、水引が印刷されたタイプのものが一般的です。水引は紅白の「蝶結び」を使います。蝶結びは、出産のように何度あってもめでたいことに対して使用します。
表書きは、上段(水引の上部)に「内祝」、下段(水引の下部)に生まれた子どもの名前だけを書きます。読み間違えのないように、名前には振り仮名を添えるようにしましょう。
メッセージカードを添える
出産内祝いの場合、商品券だけを贈ると、感謝の気持ちが伝わりづらい印象になります。
心のこもったメッセージやご挨拶状を商品券に添えて贈ると、ぐっと温かみが出て受け取った相手は好感が持てます。
メッセージを贈る場合は、小型のグリーティングカードを選び、のし紙と商品券の化粧箱の間に挟むようにするのが一般的。ご挨拶状は封筒に入れて、のし紙の内側へ挟むのが良いと言われています。商品券の場合、受け取った方が封を開けずにしまい込むこともあるので、化粧箱の中にカードやご挨拶状を入れるのは、避けた方が得策ではないでしょうか。
商品券の種類に注意
商品券は、発行する会社やデパートによって、使える店舗と取扱い方法が異なります。特に、地方在住の方へ商品券を贈る場合は、お住まいの地域で使えるかどうかをチェックすることが大事。
商品券を使うために、遠くの店舗まで出掛けなければならないのでは、先方に負担をかけてしまうことになります。場合によっては、ビール券やクレジット会社のカードなどを選ぶことも考えましょう。
商品券以外のものを贈るなら?
出産内祝いにどのようなものを贈るべきか悩んでいるのであれば、カタログギフトを選ぶのも賢い選択です。カタログギフトは、贈られた方が欲しいものを自分で選ぶので、要らないものを贈ってしまう心配がないというのが最大のメリット。
また、さまざまな商品が掲載されているため、贈答金額が分かりにくいという点もお祝い返しに最適です。カタログギフトなら、贈る相手一人ひとりに合わせてお返しを選別する手間がなく、育児が始まって慌ただしい中でも贈りやすい安心のギフトだと言えます。
出産内祝いに商品券を贈ること自体は、決してマナー違反ではありません。上記の注意事項をしっかりチェックして、正しい贈り方で贈ってください。出産内祝いは、のし紙に書く赤ちゃんの名前をお披露目する機会も兼ねていますので、先方にしっかりと気持ちが伝わるように、きちんとしたマナーを心がけましょう。