赤ちゃんが生まれて、親戚や友人などから出産祝いを頂いたら、感謝の気持ちを伝えるために出産内祝いを贈りましょう。
目安としては生後1カ月のお宮参りが終わった頃から遅くても生後2カ月までの間に届けるのが一般的ですが、生まれて間もない赤ちゃんのお世話をしながら出産内祝いの準備をするのは、思った以上に大変なこと。慌ただしい日々を一生懸命過ごす内に、気がついたら出産内祝いを手配しないまま2カ月が過ぎていた……なんてこともあるはず。そんなときにはどうしたら良いのでしょうか。
今回は、出産内祝いが遅れてしまった場合の対処法について詳しく解説していきます。
出産内祝いはいつからいつまでを目安に贈ればいい?
親戚や友人、日頃お世話になっている会社の上司、同僚などから出産のお祝いを頂いたら、忘れずに準備したいのが「出産内祝い」。出産内祝いはお祝いをくださった方々への感謝の気持ちと、幸せをお裾分けするという意味を持つもので、新米パパとママが親としてきちんと覚えて置きたいマナーのひとつです。
では、実際に出産内祝いを贈る場合、いつまでに手配すればよいのでしょうか。赤ちゃんが生まれてすぐにお祝いを贈ってくださった方には、早く出産内祝いを贈らなくてはと焦ってしまいがちですが、一般的に出産内祝いというのは、生後1カ月のお宮参りが済んだ頃を目安にお届けできれば問題ありません。
では、反対に産後1カ月を待たずに出産内祝いを贈ってしまっても良いのでしょうか?
人によっては、出産祝いを頂いたらすぐに内祝いの手配をしてしまいたいという方もいるでしょう。しかし、早めに贈りすぎてしまうと、お返しを準備して待っていたような印象を持たれてしまう可能性があるため、あまりおすすめできません。
赤ちゃんが生まれてすぐの頃は慣れない赤ちゃんのお世話に追われて、睡眠も十分にとれないこともあります。この時期は赤ちゃんのお世話とママの体調を最優先すべきですから、生後1カ月が過ぎて生活が落ち着いてきたら出産内祝いの準備を始めましょう。
出産内祝いを贈るのが遅くなってしまった場合はどうする?
出産内祝いを贈るのは通常生後1カ月から遅くても2カ月頃までが一般的とされていますが、これはあくまでも目安であって、必ずこの期間に届けなくてはいけないというわけではありません。赤ちゃんが生まれたときの状況や、ママの体調の回復具合、新生活の状況などは千差万別で、同じ物差しで考えることは難しいと言えます。
特に核家族化が進んでいる現在では、里帰りをせずに夫婦二人きりで育児に奮闘している家庭も少なくありません。新米パパ、ママとして日々を一生懸命過ごす内に、出産内祝いを出すタイミングが遅くなってしまうこともあるでしょう。
そんなときには、出産内祝いの贈り物にお食い初めや桃の節句、端午の節句といった赤ちゃんにとって節目となるイベントの写真と、お詫びのお手紙を添えてお届けしましょう。内祝いが遅くなってしまった理由を簡潔に伝えてお詫びしつつ、感謝の気持ちをきちんとお伝えすることで、受け取る側の印象も大きく変わってくるはずです。
また、遅くなってしまったことへのお詫びの気持ちも込めて、出産内祝いの贈り物は頂いたお祝いの半額よりも少し多い金額のものを選んでも良いかもしれません。
なお、喪中をはじめさまざまな理由で、出産内祝いを遅らせなければいけない場合もあります。事前に遅くなることが分かっている場合には、お礼状だけを先に送って、出産内祝いが遅くなる旨を伝え、ひと言お詫びをしておくのがおすすめです。事前に連絡をすることで、相手にも丁寧な印象を持ってもらえるでしょう。
あえて出産内祝いを遅らせるケースとは
出産内祝いは生後1~2カ月頃に贈るのが一般的なマナーですが、以下のようなケースではあえて出産内祝いを遅らせることもあります。
赤ちゃんのお披露目会を行う場合
親戚や親しい友人などを招いて赤ちゃんのお披露目会を行う場合には、出産内祝いを贈るのが生後2カ月を過ぎてしまっても問題ありません。ただし、その場合にはお披露目会を行うつもりであることを事前にお知らせしておきましょう。また、お披露目会を行う際には、出産祝いに対する内祝いとは別に、お披露目会へわざわざ来ていただいたことに対する感謝の品である「引出物」を用意するケースもあります。
お盆や忌中の時期
日本では古くから、慶事と弔事が重なってしまったときには、弔事を優先するのがマナーとされてきました。そのため、御先祖の供養をするお盆の時期や忌中には、おめでたい行事を避けるのが一般的です。出産内祝いはお祝い事になりますので、お盆に重なるときにはその時期を避け、忌中と重なるときには四十九日が過ぎるのを待ってから出産内祝いを贈るようにしましょう。なお、贈る相手が忌中であった場合も同様の配慮をする必要があります。
出産内祝いを贈るのが遅くなってしまった場合ののしの書き方
出産内祝いを贈るタイミングが遅くなってしまった場合、贈り物に付ける「のし」はどうしたら良いのでしょうか。
準備が遅れて生後2カ月を過ぎてしまったとしても、通常の出産内祝いののしと同じで問題ありません。蝶結びの水引に表書きを「出産内祝」とし、お子さまの名前を記載します。手渡しの場合は外のし、郵送の場合は内のしで対応します。
出産内祝いが遅くなってしまったときに添えるメッセージ
出産内祝いが遅くなってしまったときには、内祝いの贈り物にメッセージカードを添えましょう。メッセージカードには出産内祝いが遅くなってしまったことに対するお詫びの気持ちと、感謝の気持ちを綴ります。パソコンを使用してもよいですが、直筆の方が気持ちを伝えられるでしょう。
例1
この度は過分なお祝いをいただきましてありがとうございました。
本来ならば、すぐにでもお礼を申し上げるべきところ、新生活の慌ただしさに取り紛れ、不本意ながら遅くなってしまったことを心よりお詫びいたします。
今後とも、親子共々どうぞ宜しくお願い申し上げます。
例2
この度は、長男(長女等)、○○(よみがな)の誕生に際し、心のこもったお祝いをいただきありがとうございました。
本来ならば、すぐにでもお礼を申し上げるべきところ、新生活の慌ただしさに取り紛れ、不本意ながら遅くなってしまったことを心よりお詫びいたします。
○○も、すでに○カ月となり、おかげさまで家族みな元気に過ごしております。
今後とも親子ともどもよろしくお願い申し上げます。
本来ならばご挨拶に伺うべきところ、同送の品にて内祝いとさせていただきます。
このたびは本当にありがとうございました。
例3
この度は、長男(長女等)、○○(よみがな)の誕生に際し、心のこもったお祝いをいただき、ありがとうございました。
わが子の誕生を心より喜んでいただけたこと、大変うれしく思っております。
本来ならば、すぐにでもお礼を申し上げるべきでしたが、
喪中のため四十九日が過ぎてからのお礼となってしまったことを
心よりお詫び申し上げます。息子(娘)もすでに○カ月となり、おかげさまで日々すくすくと成長しております。
今後とも末永くお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。
出産内祝いは生後2カ月までに贈るのが理想ですが、産後は育児に追われて時間が作れない場合もあります。大切なのは赤ちゃんとママの体調が最優先されることですので、出産内祝いが遅くなることがあっても神経質になりすぎずに、上記の内容を参考にして内祝いを手配しましょう。