どれがいい? お見舞いに行くときの手土産の選び方

親しくお付き合いしている方や親戚、お世話になった方が入院したという知らせを受けた場合、「すぐにでもお見舞いに駆けつけたい」という気持ちになるかもしれません。しかし、訪問のタイミングや手土産の選び方など、マナーをわきまえて伺わないと、失礼になってしまうこともあります。この記事で解説しますので、ぜひお見舞い時の参考にしてください。
お見舞いに行くのは避けたほうが良い場合
そもそも、入院や療養の知らせを受けたらすぐにお見舞いに行くのが望ましいかというと、そうとは限りません。特に次のような場合は、お見舞いは控えたほうが良いでしょう。
激しく衰弱している場合
衰弱が著しいことが分かっている場合は、お見舞いは控えたほうが無難かもしれません。「こんな姿を他人には見られたくない」という気持ちを持つ方も多いからです。まずは、ご家族にご本人の様子や気持ちを確認しながら、お見舞いに伺ってよいか相談をするようにしましょう。
入院する期間が短い場合
医療が進歩し、以前は長くかかった入院期間も短くてすむことが多くなってきました。その短い期間にお見舞いに行くのは、なんだか無理をしているような印象を相手に与えてしまうかもしれません。それなら、退院して元気になってから会ったほうがよさそうです。
すぐに「入院=お見舞い」と結びつけず、ケースバイケースで考えるようにしましょう。
病院からNGが出ている場合
面会謝絶等、病院がお見舞いや面会のNGを出していることがあります。この場合は、病院の方針に従わなければなりません。
また、2021年現在でいうと、新型コロナウイルスの感染拡大を防止しなければならないために、人の出入りを制限している病院も多いです。病院の面会等に関する方針はホームページでも確認できますし、ご家族に確認することもできます。あわてて出かけて行くと「結局、入れてもらえなかった」ことにもなりかねないので、ご注意ください。
お見舞いに持っていく手土産として避けたほうが良いもの
相手の状況が確認でき、お見舞いに行けることになった場合は、手土産を持っていきましょう。その場合、避けたいものがあります。次のような品物は選ぶとマナー違反となってしまうことにもあるので、注意が必要です。
日持ちしないお菓子
すぐに食べなければならないような日持ちしないお菓子は、相手の迷惑になってしまう可能性があります。また、食事制限をされていたり、体調がすぐれなかったりして、食べられないことがあるかもしれません。日持ちするお菓子であれば、体調の良いときに食べられますし、ご家族に託すこともできます。本人からの強いリクエストがあれば別ですが、日持ちのしないお菓子は選ばないことが基本です。
パジャマ
入院中の必需品ということもあり役立ちそうに思えるパジャマですが、入院生活が長引くイメージ、入院生活を肯定するような印象を与えてしまうことがあります。真意を伝えてお渡しすれば分かってもらえることかもしれませんが、誤解を招きかねないものは避けるようにしましょう。
鉢植えのお花
お花があると病室も明るくなりますが、その場合、鉢植えの花を選ぶことはご法度と心得ておきましょう。生花はすぐに枯れてしまうので鉢植えを贈りたいと考えることもあるかもしれませんが、鉢植えには根があるため、病院に「根付く」、つまり退院できないというイメージにつながります。覚えておきましょう。
お見舞いに持っていくおすすめの手土産
お見舞いの手土産も、あれこれ考え始めると何を選んだら良いか分からなくなってしまいます。そのようなときは、ぜひ次の中から選んでみてください。
フラワーアレンジメント
お見舞いに鉢植えの花はNGですが、フラワーアレンジメントならOKです。花びんが不要で、すぐに飾れるのもおすすめポイント。ただし、匂いの強い花、血を思わせる真っ赤な花、「死」「苦」という文字を連想させるシクラメン、弔事のイメージが強い菊、花が落ちすい椿など、避けたほうが良い花もあります。分からないときは、「お見舞い用」と言って、花屋さんにお任せすれば安心です。
日持ちする食べ物
日持ちする食べ物は手土産の定番です。ただし、要冷蔵のお菓子や、切り分けて食べるようなお菓子だと、相手の手間になってしまうことも。常温保存できるもの、切り分ける必要のない個包装のものがおすすめです。
ただ、病気や体調によっては食べられないものがあるかもしれませんし、病院によっては食品の持ち込みが禁止されていることもあります。事前に確認を取っておくと安心です。
タオル
入院中、使う頻度の多いタオルもお見舞いの品としておすすめです。水回りで使うことが多いので「水に流す=病気を流す」という連想にもつながります。肌触りの良いタオルを選べば、入院中も気持ちよく過ごせるのではないでしょうか。
お見舞いに行く場合は、病院の状況や先方のご様子を確認してからにしましょう。そのうえでお見舞いに行くと決めた場合は、手土産の準備を忘れずに。ただし、どんなものを選んでも良いというわけではありません。避けたいものもあります。この記事を参考に、お見舞いにふさわしい手土産を選んでくださいね。