日本には年齢の節目ごとに長寿を祝う風習があり、喜寿はその一つです。祖父母、ご両親、あるいは親しくしている方やお世話になった方が喜寿を迎えたときには、お祝いをして一緒に喜びを分かち合いましょう。今回は、喜寿のお祝いの選び方についてご紹介します。
喜寿とは?
長寿のお祝いを「賀寿」とも言いますが、喜寿はその中の一つで、満77歳を迎えたときのお祝いです。なぜ「喜寿」というかは、「喜」という字を草書体にくずしたときの字形に由来します。「七」を3つ集めた形――分かりやすく言うと、「品」という字の口の部分を七に置き換えた形になるのです。七が重なることから、77歳のお祝いを「喜寿」と呼ぶようになりました。
参考までに、賀寿は、60歳の還暦からはじまり、70歳の古稀、77歳の喜寿、80歳の傘寿、88歳の米寿、90歳の卒寿、99歳の白寿……と続いていきます。かつては、満60歳を迎えた還暦のお祝いから始めることが定番でしたが、現代は長寿社会。60歳はまだまだ現役で働いている方も多く、「お年寄り」をイメージさせる還暦を祝われることを嫌がる方もいます。そのため最近では、70歳の古稀、あるいは77歳の喜寿からお祝いする場合もあるようです。
喜寿のお祝いを贈る場合の相場
喜寿のプレゼントに金額の決まりはありませんが、両親に贈る場合は2~3万円、祖父母の場合は1~2万円、親戚なら5千~2万円、恩師など知人関係は1万円前後というのが相場のようです。もちろん、この金額でなければならないというわけではありません。大事なことは、お祝いする気持ちです。また、兄弟などの家族がいる場合は、協力すれば多少値段の張るものでも、1人当たりの負担が少なく用意することができます。
喜寿のお祝いとしてプレゼントを贈るときのマナー
喜寿は長寿のお祝いではありますが、あまりにも年齢を強調してしまう贈り物は避けたほうが無難です。今は年齢に関係なくおしゃれな方も多いですし、人生を謳歌している方も少なくありません。「お年寄り」ということを強調するのは、失礼にあたる場合もあります。「いつまでも若々しく元気でいてね」という気持ちが伝わる品物を選びましょう。
お祝いを贈るタイミングは、手渡しの場合は当日、配送する場合は前日か当日の午前中に届くように手配します。ちなみに、かつては数え年でのお祝いが一般的でしたが、最近は満年齢でお祝いすることも多いようです。地域の風習がある場合は、それに倣いましょう。
家族で集まってお祝いの場を設ける場合は、その場で渡しても構いません。誕生日にこだわらず、当人と相談しながら、全員の都合がつく日で調整しましょう。
喜寿のお祝いとして贈るのにおすすめのものとは
お祝いの品選びも、なかなか難しいもの。いろいろ見ている内に迷って決められなくなってしまう方もいるのではないでしょうか。ここでは喜寿のお祝いにおすすめの品や選び方をご紹介します。
紫のもの
高貴な色とされる紫は、喜寿のテーマカラー。紫一色のものでも良いのですが、アクセントやワンポイントに紫をあしらったものもおしゃれです。女性ならアクセサリー、ストールやスカーフ、男性ならループタイやネクタイピンなど。また、バスタオルや高級パジャマなどもおすすめです。
健康グッズ
もっと長生きしてもらうために、健康を気にかけることは大切だといえます。万歩計、血圧計、バランスボールなど、手軽に使える健康グッズは重宝しますし、喜んでもらえるでしょう。
お花
お祝いの定番であるお花は、場を華やかにしてくれる贈り物です。花束、フラワーアレンジメントといった生花のほか、長く楽しめるプリザーブドフラワーも人気があります。
ひとつ気をつけたいのは、弔事の際に使われることの多い菊、白と紫の配色のほか、椿など「縁起が良くない」とされる花を避けること。せっかくのお祝いですから、カラフルでゴージャスにするのもおすすめです。鉢植えで選ぶなら、お祝い事の定番である胡蝶蘭という選択肢もあります。
茶碗や湯呑み
日常的に使う茶碗や湯呑みも、おすすめの品です。コーヒーや紅茶が好きならおしゃれなカップでも良いですし、ビールやお酒が好きならグラスでも。ご本人の趣味や嗜好に合わせて探してみましょう。
食事に招待する
食べることが好きな方なら、高級料亭やレストランでの食事も素敵なお祝いになります。席の予約をして一緒に食事を楽しんでも良いですし、レストラン食事券を贈っても良いでしょう。
カタログギフト
どうしても品物が選べない、選び方に自信がないというときの強い味方が、カタログギフトです。予算に合わせてラインナップされていますし、受け取った方が好きな品を選べるのも嬉しいポイントです。カタログを眺める時間も楽しんでもらいましょう。
まだまだ元気で過ごしてほしい77歳。祖父母や両親をはじめ、親しくしている方が喜寿を迎えたら、ぜひお祝いの気持ちを届けましょう。贈り物選びに迷ってしまったら、バラエティ豊かな品物が揃っているカタログギフトを贈ってみてはいかがでしょうか。