取引先の事務所が移転することになったら、通常「移転祝い」を贈ります。移転祝いの相場は、取引先との関係がどの程度かによって変わってきます。大切な取引先と良好な関係を保ち続けるためにも、移転祝いの贈り方や相場、贈る際のマナーを知っておきましょう。
移転祝いを贈るべきときと避けたほうが良いとき
企業が事務所を移転する理由はさまざまです。「事業拡大に伴い」、「新社屋を完成させた」など、事業が好況なことが移転する理由であれば、移転祝いを贈ることにまったく問題はありません。一方、「事業縮小のため」、「事業撤退のため」など、ネガティヴな理由で移転する場合は、「お祝い」を贈るのは失礼になります。取引先であれば事情はだいたい分かるはずですから、どんな理由で移転するか見極めて対処するようにします。
また、昨今大手企業などはコンプライアンスの観点から一切の贈答を辞退する傾向にあります。贈答を辞退している企業にいきなりお祝いを贈っては迷惑となりますので、「移転祝いを贈りたい」と申し入れ、取引先に確認するようにしましょう。
取引先に移転祝いを贈るときの相場
一般的な移転祝いの相場は、付き合いの親密さを基準に以下のようになっています。
- 通常取引している、親しい会社… 2~5万円
- それほど取引がない会社、下請け… 1~2万円
- 親族の会社… 1~3万円
上記の金額は目安ですので、重要な取引先の場合は少しプラスした金額を贈ることもあります。「新社屋完成に伴う移転」など特別な移転であるときは、5万円を超えるお祝いを贈っても良いでしょう。
これがおすすめ! 取引先への移転祝いの贈り物
ここでは、おすすめの移転祝いについてご紹介します。取引先の規模や好み、お祝いの予算などに合わせて選ぶようにしましょう。
胡蝶蘭
移転祝いの大定番が胡蝶蘭の鉢植えです。華やかで高級感があり、長く美しい花を楽しめます。胡蝶欄は「幸せが飛んでくる」という縁起の良い花言葉を持ち、新しい事務所の開設に贈るのにぴったりです。鉢植えの植物には「しっかり根付く」という意味もあり、新事務所でしっかり業績が伸びて行くことを祈る贈り物です。贈答を辞退している企業であっても、移転祝いの花に関しては例外的に受け取るケースもあります。
観葉植物
オフィスにおける観葉植物も、人気の移転祝いです。人気の観葉植物としては、ベンジャミン、パキラ、モンステラ、クワズイモ、アレカヤシなどがあげられます。また、本物と見分けがつかないレベルのアートグリーンで、消臭効果などがあるとされる光触媒観葉植物もあります。サイズや種類の希望を先方に聞いてから贈れば、より喜ばれる贈り物になるでしょう。
お菓子
知人や友人の事務所移転には、お菓子を贈るのも人気です。後から移転を知って、お祝いを贈るのが遅れた場合に、挨拶に伺う際の手土産を兼ねてお菓子を贈るというのも良いでしょう。お菓子を選ぶときは、賞味期限が短すぎるものは避けたほうが無難です。
カタログギフト
せっかく移転祝いを贈るのだから「取引先に欲しいものを選んでほしい」という場合は、カタログギフトがおすすめです。インテリアやグルメなど種類豊富な選択肢がありますので、大変喜ばれるギフトです。
取引先の事務所が移転するときは、新しい門出を祝う気持ちがしっかりと伝わるギフトを贈りたいですよね。上記を参考に移転祝いを選んでみてはいかがでしょうか。